ニュートン力学
力のモーメントと剛体のつり合い
力のモーメントは軸まわりの回転作用を表します。剛体のつり合いには合力と合モーメントがともにゼロである必要があります。
ドアは蝶番から遠い取っ手を押すほうが、蝶番の近くを押すより回しやすいです。作用は力の大きさ、腕の長さ、向きで決まります。
定義: 力のモーメント
は基準点・軸 から力の作用点へのベクトル、 は軸から作用線までの垂直距離です。モーメントの単位はN·mで、向きは右ねじの規則で定まります。合力がゼロならどの点まわりでも回転つり合い条件は同じです。
剛体のつり合い
静的つり合いでは並進・回転の加速度がともにゼロで、合力と任意点まわりの合モーメントがゼロです。平面問題では未知力のモーメントを消せる支点を選ぶと便利です。
例: つり合う棒
支点から0.40 mの位置に垂直な30 Nの力が働きます。反対側0.60 mの位置でモーメントを釣り合わせる垂直力を求めなさい。
解答
モーメントつり合いより 、したがって逆向きの回転作用となる力は です。
クイックチェック
平面問題では回転方向の一方を正と定め、各モーメントの符号を一貫させます。作用線が支点を通る力のモーメントはゼロですが、合力には寄与します。モーメントのつり合いだけでは力のつり合いは保証されず、棒は回転せずに並進することがあります。両条件を別々に確認し、棒が軽くない場合はその重力も含めます。
力のモーメントは選んだ基準点に依存します。つり合い問題では未知力の作用点を通る支点を選ぶと、その力のモーメントを式から除けます。モーメント条件で別の力を求めた後、合力の式に戻って反力を決めます。広がりを持つ物体の重力は重心に働き、棒の端に働くとは限りません。
支点から作用点への棒と平行な力のモーメントはいくらですか。
剛体の静的つり合い条件は何ですか。
参考文献
- Young, Freedman (2019). University Physics