素粒子物理学
電弱相互作用と QED
QED は電磁相互作用の U(1) ゲージ理論であり、電弱理論は SU(2)ₗ×U(1)ᵧ を通じて弱い相互作用と統一します。
QED では電子と陽電子が電荷 e を介して光子と結合し、光子は質量をもちません。高エネルギーでは中性 Z⁰ 電流と荷電 W± 電流が電弱相互作用の一部となります。
定義: 定義と物理的意味
QED の電流は共変微分 Dμ を用いて局所位相変換に対するゲージ不変性を保証し、フェルミオン・光子頂点の強さは e に比例します。
構造と解釈
標準過程 e⁺e⁻→μ⁺μ⁻ は s チャネルで光子(高エネルギーでは Z も)を交換します。質量と高次補正を無視すると、QED 断面積は σ=4πα²/(3s) で、s は不変エネルギーの二乗です。
例: 定量例
√s=10 GeV で α≈1/137 をボルン近似に代入すると σ≈4πα²/(3s) です。単位は GeV⁻² で、1 GeV⁻²≈0.389 mb を用いて換算します。
解答
σ≈0.000223 GeV⁻²≈8.68×10⁻⁵ mb≈0.0868 μb≈86.8 nb です。これは質量ゼロのレプトンに対するボルン近似で、Z 共鳴、高次 QED 補正、検出器効果は含みません。
電弱理論ではゲージ場は当初 に属します。ヒッグス場が真空期待値を得ると、場の組み合わせから光子と中性 粒子が生じ、二つの荷電状態が と になります。ワインバーグ角が中性場の混合を定め、電荷や弱電流をゲージ群の構造に結び付けます。
局所ゲージ変換は場の記述を変えますが、物理的観測量は変えません。テンソル はゲージ不変な電場・磁場を表します。非可換なQCDでは場のテンソルにグルーオンの自己相互作用も含まれます。したがって群の構造は単なる記号でなく、媒介粒子や相互作用規則、力のエネルギー依存性を決めます。この尺度依存性を測定すれば理論の量子補正を検証でき、同じ枠組みが高エネルギーで電弱相互作用を統一します。
確認問題
低エネルギーの e⁺e⁻→μ⁺μ⁻ で主に交換される粒子は何ですか。
ボルン近似で σ は s にどう依存しますか。
参考文献
- Michael E. Peskin and Daniel V. Schroeder (1995). An Introduction to Quantum Field Theory
- Steven Weinberg (1995). The Quantum Theory of Fields, Volume I