Physic Labs

量子力学

角運動量とスピン

量子角運動量の代数が測定値を定めます。シュテルン=ゲルラッハ実験は量子化と角運動量結合を示します。

軌道角運動量 L=r×p\mathbf L=\mathbf r\times\mathbf p と固有スピン S\mathbf S は同じ交換関係に従います。全角運動量 J=L+S\mathbf J=\mathbf L+\mathbf S は保存量と原子準位構造を支配します。

[Ji,Jj]=iℏϵijkJk,J2=j(j+1)ℏ2,Jz=mℏ[J_i,J_j]=i\hbar\epsilon_{ijk}J_k,\quad J^2= j(j+1)\hbar^2,\quad J_z=m\hbar

定義: 量子化された値

量子数 j=0,1/2,1,…j=0,1/2,1,\ldots に対して JzJ_z は mℏm\hbar をとり、m=−j,−j+1,…,jm=-j,-j+1,\ldots,j です。[Jx,Jy]=iℏJz[J_x,J_y]=i\hbar J_z のため、異なる成分を同時に確定できません。

スピン方向と分析軸を設定し、二つの出力確率とビーム分離を調べます。

全角運動量と結合

j1,j2j_1,j_2 を結合すると全角運動量は j=∣j1−j2∣,…,j1+j2j=|j_1-j_2|,\ldots,j_1+j_2 をとります。s=1/2s=1/2 の電子では l>0l>0 のときスピン軌道相互作用により j=l±1/2j=l\pm1/2 の準位が分裂します。

例: 例:スピン1/2ビームのスポット数

z方向に勾配をもつ磁石を通る銀原子ビームは ms=+1/2,−1/2m_s=+1/2,-1/2 に対応する二つのスポットを作ります。z偏極なら一方だけ、x偏極なら等確率です。

解答

∣+x⟩=(∣+z⟩+∣−z⟩)/2|+x\rangle=(|+z\rangle+|-z\rangle)/\sqrt2 なので、SzS_z の各測定結果は確率 1/21/2 です。

角運動量演算子は [Li,Lj]=iℏϵijkLk[L_i,L_j]=i\hbar\epsilon_{ijk}L_k を満たすため、全成分を同時に確定できません。通常は L2,LzL^2,L_z を同時に指定し、固有値は ℏ2l(l+1),ℏm\hbar^2l(l+1),\hbar m、ただし m=−l,…,lm=-l,\ldots,l です。スピンは同じ代数に従いますが軌道運動ではなく、スピン1/2では S2=3ℏ2/4S^2=3\hbar^2/4, Sz=±ℏ/2S_z=\pm\hbar/2 です。二つの角運動量の合成では j=∣j1−j2∣j=|j_1-j_2| から j1+j2j_1+j_2 までの整数刻みが許され、原子スペクトルやスピン軌道相互作用に有用です。

クイックチェック

スピン j の J_z は何個の m 値をとりますか。

j=1/2 のとき J_z の m は何ですか。

参考文献

  1. J. J. Sakurai, Jim Napolitano (2020). Modern Quantum Mechanics