量子力学
ディラック形式:量子状態と二準位系
ブラケット記法は状態と測定を簡潔に表します。二準位系ではコヒーレントな時間発展とラビ振動が明瞭に現れます。
ディラック記法では ket ∣ψ⟩ は状態ベクトル、bra ⟨ψ∣ はその双対、内積 ⟨ϕ∣ψ⟩ は確率振幅です。波動関数表現にも有限次元ベクトルにも使えます。
iℏdtd∣ψ(t)⟩=H∣ψ(t)⟩,P(a)=∣⟨a∣ψ⟩∣2 定義: 二準位系
二準位系の基底を ∣0⟩,∣1⟩ とします。共鳴ハミルトニアン H=ℏΩσx/2 の下で、初期状態 ∣0⟩ は cos(Ωt/2)∣0⟩−isin(Ωt/2)∣1⟩ となり、∣1⟩ の確率は sin2(Ωt/2) です。
結合と離調を変え、時間に対する遷移確率を観察します。行列表現
∣0⟩,∣1⟩ 基底では ket は二成分列ベクトル、演算子は行列です。駆動系のハミルトニアンは H=ℏ(Δσz+Ωσx)/2 と書けます。離調 Δ は回転軸を傾け、一般化ラビ周波数は ΩR=Ω2+Δ2 です。
例: 例:遷移確率
共鳴時、t=π/(2Ω) では初期状態 ∣0⟩ が ∣1⟩ にある確率は 1/2 です。t=π/Ω のパルスなら完全に ∣1⟩ へ移ります。
解答
P1=sin2(Ωt/2) に Ωt/2=π/4 を代入すると P1=1/2 です。
ディラック形式では状態はヒルベルト空間のベクトル、観測量はエルミート演算子です。規格化状態 ∣ψ⟩ の期待値は ⟨A⟩=⟨ψ∣A∣ψ⟩ で、A の固有基底への展開から測定確率が得られます。テンソル積は複合系を、密度行列は混合状態や環境を無視した部分系を記述します。ブラケット記法は簡潔ですが、演算子は一般に非可換なので順序が重要です。
クイックチェック
共鳴時、H=ℏΩσx/2 の遷移確率はどう変化しますか。
共鳴時、初期状態を完全に他方へ移すパルス時間は何ですか。