物性物理学
バンド理論と半導体
結晶中の電子状態はエネルギーバンドを作り、バンドギャップとフェルミ準位が電気伝導を左右します。
結晶中の電子状態はエネルギーバンドを作り、バンドギャップとフェルミ準位が電気伝導を左右します。
定義: バンドとバンドギャップ
周期ポテンシャルは許容バンドと禁制帯を作ります。フェルミ準位は平衡時の電子化学ポテンシャルで、必ずしも占有状態とは限りません。
物理モデル
周期ポテンシャルは許容バンドと禁制帯を作ります。フェルミ準位は平衡時の電子化学ポテンシャルで、必ずしも占有状態とは限りません。
半導体は適度なギャップをもち、ドーピングでキャリア密度が変わります。理想グラフェンのK点近傍では二つのバンドが線形ディラックコーンで接し、ギャップはありません。
例: 計算例
E_g=1.1 eV なら直接遷移のしきい波長は λ≈1240/1.1≈1127 nm です。
解答
hc≈1240 eV·nmを使うとλ≈1240/1.1=1127 nmです。
クイックチェック
ブロッホの定理によれば、周期ポテンシャル中の固有状態は ψₙₖ(r)=e^{ik·r}uₙₖ(r) で、u は格子周期性をもちます。第一ブリルアンゾーンは独立な波数を含み、境界でのブラッグ反射はギャップを開き得ます。極値付近の Eₙ(k) の曲率が有効質量を決めるため、キャリア移動度は自由電子質量を反映するとは限りません。フェルミ準位がギャップ中なら絶縁体、バンドが交差すれば通常は金属です。
有効質量近似はバンド極値の近くで有用で、E(k) を二次まで展開します。バンド頂上では電子の曲率は負の有効質量に対応しますが、欠けた電子を正電荷・正質量の正孔として記述すると便利です。ドーピングは化学ポテンシャルを移動させキャリア密度を変えます。光学遷移では結晶運動量保存と選択則が吸収の強さを決めます。
真性半導体では熱励起により伝導帯電子と価電子帯正孔が同数生じます。ドナーまたはアクセプターのドーピングはフェルミ準位を移動させ、優勢なキャリア種を作ります。ギャップと有効質量は吸収や移動度に影響します。
理想グラフェンのディラック点近傍の分散は何ですか。
半導体のドーピングは通常どの量を直接変えますか。
参考文献
- Charles Kittel (2004). Introduction to Solid State Physics