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熱物理学

熱力学第二法則

第二法則は自然過程の向きを定めます。孤立系の全エントロピーは減少せず、エネルギーは保存されます。

第一法則はエネルギー収支を示しますが、自発過程の向きは定めません。第二法則は時間の向きを加え、熱は自発的に高温から低温へ流れます。逆向きには外部の作用が必要です。

ΔSunivers=ΔSsysteˋme+ΔSmilieu≥0\Delta S_{\text{univers}}=\Delta S_{\text{système}}+\Delta S_{\text{milieu}}\ge 0

定義: エントロピー

エントロピー SS は状態関数です。温度 TT での可逆熱移動は dS=δQrev/TdS=\delta Q_{rev}/T、実過程はクラウジウスの不等式 dS≥δQ/TdS\ge\delta Q/T を満たします。孤立系では ΔS≥0\Delta S\ge0 です。

温度の異なる二物体が平衡に近づく様子と、全エントロピーを観察します。

系と周囲

系が熱を放出すれば系単独のエントロピーは減少し得ます。第二法則は系と周囲全体に適用されます。可逆過程では全エントロピーが一定で、不可逆過程では正のエントロピーが生成されます。

例: 自発的な熱移動

400400 K の熱源から 300300 K の熱源へ 100100 J が移動します。全エントロピー増加を求めます。

解答

ΔS=Q/Tc−Q/Th=100/300−100/400=0.0833\Delta S=Q/T_c-Q/T_h=100/300-100/400=0.0833 J/K で、正です。

確認問題

エントロピーの役割を見るには、異なる温度の二物体が微小な熱量 deltaQdelta Q を交換すると考えるとよいでしょう。高温物体は熱を失い、エントロピー変化は約 −deltaQ/Th-delta Q/T_h、低温物体は熱を受け取り +deltaQ/Tc+delta Q/T_c です。Tc<ThT_c<T_h なので合計変化は正となり、自発的な熱移動は二物体からなる孤立系のエントロピーを増加させます。逆向きに熱を移すには冷凍機が外部から仕事を受け取る必要があります。エネルギー保存には反しませんが、周囲のエントロピーも変化します。可逆過程では全エントロピーは不変ですが、摩擦、拡散、有限温度差での熱移動など実過程はエントロピーを生成します。第二法則はエネルギーが消えると言うのではなく、単一熱源から得た熱を循環機関ですべて仕事に変えることができない理由を示します。

熱を放出したり冷却されたりすれば、周囲のエントロピー増加がそれを上回る限り、系のエントロピーは減少し得ます。同じ温度の二熱源が可逆的に熱を交換すれば全エントロピーは一定ですが、有限の温度差があれば全エントロピーは増加します。自発方向を調べるには系と周囲の両方を含めます。

自然過程で、孤立系の全エントロピーはどう変化しますか。

異なる温度の物体間で、熱は自発的にどちらへ流れますか。

参考文献

  1. Charles Kittel, Herbert Kroemer (1980). Thermal Physics
  2. Herbert B. Callen (1985). Thermodynamics and an Introduction to Thermostatistics