解析力学
一般化運動量とハミルトニアン
調和振動子をハミルトン形式で調べます。曲面 と相空間軌道を見て、等高線 が 、 の楕円になることを確かめます。
器具
- 「1. 曲面 H(q, p)」キャンバス:振動子の3Dエネルギー曲面。ドラッグ・矢印キーで回転
- 「2. 相平面の軌道」キャンバス:あるエネルギー準位に対応する位相楕円
- スライダー「角周波数 ω」(50–200 rad/s)
- スライダー「エネルギー E」(20–180 J)
- 読み出し「H(q,p)=…, ω=…, E=…」と「qmax = √(2E/mω²) = …; pmax = √(2mE) = …」
手順
エネルギー面上のハミルトニアンを読む
セクション1で「角周波数 ω」と「エネルギー E」を動かし、「H(q,p)=p²/(2m)+mω²q²/2; m=1 kg, ω=…, E=…」を読みます。曲面をドラッグで回転し、ω が大きいほどポテンシャル が急になることを確認します。H = 一定の平面は曲面を楕円で切ります。
位相楕円の半軸を測る
セクション2で「qmax = √(2E/mω²)」と「pmax = √(2mE)」を読みます。自分で検算:ω = 100 rad/s、E = 80 J(m = 1 kg)なら m、 kg·m/s のはずです。キャンバスの楕円の大きさと比べて記録します。
ハミルトン方程式の接線流を確かめる
位相楕円を観察します。q = qmax では p = 0 で なので状態点は下へ進み、p = pmax では で右へ進みます。軌道は (q, p) 平面上を時計回りに流れます。ω と E を変えても楕円の大きさは変わるだけで、流れの向きと の保存は変わりません。
ω と E を変えたときの予測
スライダーを動かす前に予測します。ω を2倍にすると qmax は半分になるが pmax は E にのみ依存するので不変です。E を上げると両半軸は に比例します。楕円の面積は 。E を固定して ω を変え、2つの読み値を再確認すると、積 qmax·pmax はちょうど 1/ω に比例して減るはずです。
シミュレーション
実験の歴史
1788年、ジョゼフ=ルイ・ラグランジュは『解析力学』を刊行し、力の図示を用いず一般化座標 q_i と共役運動量 p_i = ∂L/∂q̇_i で力学を再定式化しました。アドリアン=マリー・ルジャンドルはそれ以前(1787年)に、独立変数を q̇ から p へ取り替える「ルジャンドル変換」を導入していました。
1834–1835年、ウィリアム・ローワン・ハミルトンは「力学の一般方法について」の2編の論文で、ラグランジュの2階方程式を 2n 個の1階方程式 、()に書き換えました。H が時間に陽に依存しないとき H は保存しエネルギーに一致します。シミュレーションに表示される等値面 H(q,p) = E はまさにこれです。