振動と波動
ドップラー効果
波源と観測者の相対運動により受信周波数が変化します。静止媒質中の音では、接近すると観測周波数が高くなります。
救急車のサイレンは接近時に高く、遠ざかると低く聞こえます。移動する音源の前方では波面が詰まり、後方では広がります。媒質中の音速は媒質によって決まります。 この効果は、運動する星の色の変化を提案した物理学者クリスティアン・ドップラーにちなみます。音では対応する現象が周波数変化として観測されます。
定義: ドップラー周波数
ここで は媒質に対する音速、 は音源へ向かう観測者の速さ(接近時を正)、 は観測者へ向かう音源の速さ(接近時を正)です。音源と観測者を結ぶ直線方向の運動で、 を仮定します。
音源が動き、観測者は静止
静止した聴取者へ音源が近づくと 、遠ざかると です。発振周波数は一定で、媒質中の波面間隔が変化します。聴取者も動けば分子も変わります。
例: 例題
周波数 Hz のサイレンが静止した観測者へ m/s で近づきます。音速 m/s として観測周波数を求めなさい。
解答
Hz で、発振周波数より高くなります。
クイックチェック
音のドップラー偏移は音源と聴取者の瞬間距離だけでなく、媒質に対する運動に依存します。近づく音源は前方の波長を短くし、静止媒質中を動く聴取者は毎秒より多くの波面に出会います。音源と聴取者の視線方向の速度をそれぞれ確認して符号規則を適用し、速度を無造作に合成しないようにします。
モデルを適用する際は、一定に保つ量を明確にし、適切な基準系を選びます。数値に単位を添えると、物理量の取り違えや測定値と予測値の混同を防げます。計算後は次元、符号、極限の場合を確認し、小振動・一様媒質・抵抗無視などの仮定と結果が整合するか確かめます。現実の条件が仮定と異なる場合は、式を機械的に使わず、その差を説明しましょう。
関係式の物理的な確認には、平衡位置、最大変位、1周期、相対運動がない場合などの特別な条件を代入します。量がゼロまたは極値になることが多く、符号の誤りや周期と振動数の混同を見つけやすくなります。実験を比較するときは一度に一条件だけを変え、結果が変わる原因を明確にします。
音源が静止した聴取者へ近づくと、受信周波数は発振周波数と比べてどうなりますか。
周波数600 Hzの音源が、音速 m/s の媒質中で静止した聴取者から30 m/sで遠ざかります。受信周波数はいくらですか。
参考文献
- Young, Freedman (2019). University Physics