相対性理論
相対論的運動量とエネルギー、E = mc²
エネルギーと運動量は四元運動量を構成し、不変な静止質量はエネルギー・運動量関係を満たします。
静止質量 m の物体が速度 v で動くと、運動量 p=γmv、全エネルギー E=γmc² です。静止エネルギー E₀=mc² は静止していても存在します。
定義: 定義
エネルギー運動量四元ベクトルは で、不変量は です。光子は m=0 なので 、質量をもつ粒子の運動エネルギーは です。
物理的意味
m が不変な静止質量を表すとき、γmc² を「相対論的質量」と呼ぶのは避けます。質量とエネルギーを区別すると、すべての系で保存則を一貫して扱えます。
例: 定量例題
陽子の静止質量を m、運動量を p=mc とします。全エネルギーと運動エネルギーを mc² 単位で求めます。
解答
、 です。
例: 相対論的運動エネルギー
静止エネルギー の粒子が で動きます。運動量を 単位で、運動エネルギーを で求めます。
解答
より 、 です。運動エネルギーは で、 も成り立ちます。
四元運動量 のミンコフスキー・ノルムは、時間成分を負とする符号規約で です。したがって となり、質量をもつ粒子にも の光子にも成り立ちます。 は不変質量で速度とともに増えません。「相対論的質量」という語は質量とエネルギーの区別を曖昧にすることがあります。
衝突では各粒子の運動エネルギーは保存されませんが、孤立系の全四元運動量は保存されます。初期の運動エネルギーが新たな静止質量になるため、生成物の静止エネルギーは初期の静止エネルギーの合計と異なり得ます。光子は不変質量がゼロなので ですが、エネルギーと運動量をもちます。逆向きに進む二つの光子系は非零の不変質量をもち得ます。
クイックチェック
不変質量 m の粒子が p=mc の運動量をもつとき、全エネルギーはいくらですか。
ローレンツ変換で不変な量はどれですか。
参考文献
- Edwin F. Taylor, John Archibald Wheeler (1992). Spacetime Physics
- Robert Resnick (1968). Introduction to Special Relativity