古典統計力学
エネルギー等分配定理
古典平衡では、ハミルトニアンに二次形式で現れる独立な各自由度が平均エネルギー kBT/2 に寄与します。
古典平衡では、ハミルトニアンに二次形式で現れる独立な各自由度が平均エネルギー kBT/2 に寄与します。
定義: 量と意味
この結果は古典平衡の連続変数と独立な二次エネルギー項に適用されます。たとえば運動量成分 p²/(2m) は各々 kBT/2 を与えます。古典調和振動子は運動項とポテンシャル項を一つずつ持ち、合計 kBT です。低温では量子効果によってモードが凍結するため、古典定理を全温度に適用できません。
定量関係
例: 例題
単原子理想気体には並進自由度が 3 つあります。等分配則による粒子あたりの平均運動エネルギーはいくらですか。
解答
三つの二次形式の運動量成分から 3(kBT/2)=3kBT/2 です。
例: 例:単原子気体のモル熱容量
単原子理想気体 1 mol には、二次形式の並進運動エネルギー項が三つあります。等分配則から U=3RT/2 となり、C_V=(∂U/∂T)_V=3R/2≈12.5 J·mol⁻¹·K⁻¹ です。これは希薄な古典気体を仮定します。十分低温では量子化された並進準位が十分に励起されず、熱容量は古典的予測より小さくなります。ルートヴィッヒ・ボルツマンはこの古典的結果を支える統計的基礎の確立に貢献しました。
定理は平衡積分から導けます。エネルギー項 ax² を持つ座標 x のボルツマン重みは e^(−βax²) に比例し、平均すると ⟨ax²⟩=1/(2β)=kBT/2 です。独立な二次形式の座標はそれぞれこの量を与えますが、拘束や非二次項があると結果は変わります。たとえば四次ポテンシャル x⁴ は二次自由度ではなく、厳密に kBT/2 を与えません。独立な二次項が f 個ある模型の平均内部エネルギーは fkBT/2、古典的なモル熱容量は fR/2 です。振動子模型の高温極限の確認に使えます。離散準位が重要な場合や熱平衡に達していない場合、この定理は適用できません。温度上昇とともに量子寄与が徐々に現れます。高温でのデュロン=プティの法則を説明しますが、低温での減少には量子力学が必要です。
確認問題
古典平衡で独立な二次エネルギー項一つの平均寄与はいくらですか。
古典調和振動子には独立な二次項が二つあります。平均エネルギーの合計はいくらですか。
参考文献
- Charles Kittel and Herbert Kroemer (1980). Thermal Physics
- L. D. Landau and E. M. Lifshitz (1980). Statistical Physics