電磁力学
双極子電磁放射
振動双極子の電磁場の幾何と角度分布を観察します。放射電力が に従い に比例することを、式 で定性的に確かめます。
器具
- 双極子場とその帰結を投影する二つの対話モデル(モデルA/モデルB)
- 振幅・源および波長・スケールのスライダー
- 周波数・速度および観測角のスライダー
- パラメータに応じた量の表示
手順
角度による放射パターンを調べる
モデルAで観測角スライダーを0から90°まで動かします。双極子軸に垂直な方向で場が最も強く、軸方向では消えます。 の法則どおり、双極子軸方向には放射がありません。
周波数と源の振幅を変える
放射が最大の方向に観測角を固定し、周波数スライダーを上げます。相対電力を読み、 依存を確かめます(周波数を2倍にすると約16倍)。次に源の振幅を変えて の比例を確認します。
二つのモデルを比較する
モデルBに切り替え、遠方放射領域と近傍場(または波の偏光)の違いを見ます。波長・スケールを変えて観察し、放射場は電荷が加速するときだけ現れることを確認します。周波数を0に近づけるとどうなるか、確認前に予測しましょう。
シミュレーション
実験の歴史
1865年、ジェームズ・クラーク・マクスウェルは電磁場の方程式を完成させ、光速で伝わる電磁波を予言しました。その後オリバー・ヘヴィサイドとJ.J.トムソンが加速電荷の場を解析し、1897年にジョセフ・ラーモアが彼の名を冠する双極子放射の式を与えました。
ハインリヒ・ヘルツは1886〜1888年にこの予言を実験で確認しました。実験室の双極子発振器が発した電波を、数メートル離れた線輪で検出したのです。ヘルツの実験はマクスウェル理論を証明しただけでなく、10年後のマルコーニによる無線通信への道を開きました。