素粒子物理学
ニュートリノ物理学
ニュートリノは弱い相互作用をする中性レプトンです。三つのフレーバー間の振動は質量と混合の存在を示し、最小標準模型を拡張します。
ニュートリノは弱崩壊、核反応、天体過程で生成されます。電荷を持たず、(重力を除けば)弱い相互作用しかしないため物質を通り抜けやすく、まれな反応を捉えるには巨大で低バックグラウンドの検出器が必要です。
∣να⟩=i=1∑3Uαi∗∣νi⟩,Pα→β(L,E)∼sin2(1.27EΔm2L) 定義: フレーバー状態と質量状態
ニュートリノはフレーバー状態 νe,νμ,ντ として生成・検出されますが、質量状態 νi として伝播します。PMNS行列 U が両者を結びます。伝播中に相対位相が蓄積し、フレーバー確率が L/E に応じて変化します。簡略式は二状態の一例です。
ニュートリノ伝播に伴う三つのフレーバー成分の模式的変化を観察します。精密な三フレーバー予測ではありません。振動と質量
太陽・大気・原子炉・加速器ニュートリノで振動が観測されています。少なくとも二つの質量二乗差がゼロでないことを示しますが、絶対質量尺度や質量順序を完全には決めません。質量は非常に小さく、その起源は不明です。
例: 振動位相の見積もり
二フレーバー近似で Δm2=2.5×10−3 eV2、L=500 km、E=1 GeV とします。位相 1.27Δm2L/E を求めなさい。
解答
1.27×2.5×10−3×500/1≈1.59 rad です。確率は混合角やチャンネルにも依存し、これは正弦二乗項の引数です。
二つの質量状態を考えると、初期フレーバー状態は ν1 と ν2 の量子重ね合わせです。距離 L の伝播で各成分はおよそ mi2L/(2E) の位相を蓄積し、位相差は Δm2L/(2E) に依存します。質量が等しければ位相差は消え、フレーバー振動は起こりません。物質中では電子との相互作用が有効位相を変え、太陽ニュートリノにMSW効果を生みます。
二フレーバー近似では、変換確率は一般的な単位系で P(να→νβ)=sin2(2θ)sin2(1.27Δm2L/E) です。混合角 θ が振幅を決め、極大位置は L/E に依存します。実際の解析は三フレーバー、物質効果、エネルギー分解能を含むため、単一の簡略曲線だけですべてのパラメータは決まりません。
ニュートリノ振動の観測は質量状態について何を示しますか。
ニュートリノ実験で非常に大きな検出器が必要なことが多いのはなぜですか。