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最先端の物理学

非線形力学系、固定点、分岐

非線形発展方程式では、パラメータ変化に伴い安定性や長時間状態が変化します。固定点と分岐はその変化を調べる基本概念です。

線形モデルでは重ね合わせと比例応答が成り立ちます。非線形性は重ね合わせを失わせ、複数の平衡、リミットサイクル、パラメータの小変化による長時間挙動の質的変化を生みます。

x˙=f(x,μ),f(x∗,μ)=0;δx˙≃Dxf(x∗,μ) δx\dot{x}=f(x,\mu),\quad f(x^*,\mu)=0;\quad \dot{\delta x}\simeq D_xf(x^*,\mu)\,\delta x

定義: 固定点と線形安定性

固定点は f(x*,μ)=0 を満たします。一次元では f_x<0 なら小さな摂動は減衰し、f_x>0 なら不安定です。多次元ではヤコビ行列の固有値の実部を調べます。固有値ゼロでは非線形解析が必要で、分岐付近によく現れます。

μ がゼロを横切ると dx/dt=μ−x² の平衡点数と安定性が変わる様子を示します。

サドルノード分岐

標準形 dx/dt=μ−x² は μ>0 で x*=±√μ の固定点を持ち、正の点は安定、負の点は不安定です。μ=0 で非双曲型の点に合体し、μ<0 では実固定点がありません。物理系への適用では座標変換や高次項が必要な場合があります。

例: 平衡点の分類

dx/dt=μ−x²、μ=4 の固定点と線形安定性を求めてください。

解答

0=4−x² より x*=±2。f_x=−2x なので、+2 では −4(安定)、−2 では +4(不安定)です。

分岐点の近くでは、遅い座標と制御パラメーターで展開すると、ベクトル場を低次元の標準形に還元できることがよくあります。急速に減衰するモードを除くと、全ての系が同じ微視的物理を持つと主張せずに普遍性を捉えられます。ロジスティック写像 xn+1=rxn(1−xn)x_{n+1}=r x_n(1-x_n) では、rr の増加に伴って周期倍分岐が続き、カオスへ移行します。Feigenbaum は分岐の集積比にほぼ普遍的な値を見いだしました。単純な式から大域構造が生じる例ですが、具体的予測には雑音、測定パラメーター、モデルの有効範囲も考慮します。

多次元系では、パラメーターを変えながら解を追跡し、固有値を調べ、分岐点を特定することがよくあります。縮退付近で数値刻みを細かくしないと、周期解を見落としたり安定枝を誤認したりします。局所解析は吸引域や長時間積分と照合すべきで、低次元モデルの信頼性は定めた状態・時間範囲に限られます。

確認問題

ẋ=f(x,μ) の固定点の条件は何ですか。

標準形 ẋ=μ−x² は μ<0 で実固定点をいくつ持ちますか。

参考文献

  1. Steven H. Strogatz (2015). Nonlinear Dynamics and Chaos