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国際物理オリンピック · 2022年

問題

  1. 問題 1小物体を地面から初速度 uu、水平より上向き角 θ\theta で投射する。重力場は下向きで大きさ gg の一様場とし、投射点を原点に取る。空気抵抗と地球の曲率を無視し、0<θ<π/20<\theta<\pi/2 として物体が上昇後に同じ高さへ戻る場合を考える。(a) 初速度を成分に分け、時間に依存する運動を記せ。(b) 飛行時間 TT と最高点の高さ HH を求めよ。(c) 水平到達距離 RR と、uu 一定のとき最大飛距離を与える角度を導け。 水平速度成分は一定で、鉛直方向の速度は重力により時間とともに直線的に変化する。最高点では鉛直速度が瞬間的にゼロとなるが、水平速度は残る。着地時の高さが出発時と同じという条件を用いる。 解答では、導出に用いた条件を明示し、式の各項の物理的意味を区別する。単位を確認したうえで、仮定が破れる極限ではなく、問題の適用範囲内で結果の妥当性を判断する。 符号と近似の適用範囲を最後まで一貫させ、最終式を基本法則に戻して確かめる。解答: 1
  2. 問題 21 mol の単原子理想気体を、初期絶対温度 T1T_1 から T2>T1T_2>T_1 まで定圧過程で加熱する。気体定数を RgR_g とし、全過程で熱平衡が保たれ相変化はないとする。WW を気体がする仕事、Q>0Q>0 を気体が受け取る熱と定義し、熱力学第一法則を ΔU=Q−W\Delta U=Q-W と書く。(a) 状態方程式から体積変化と仕事を求めよ。(b) 分子の自由度から内部エネルギー変化を計算せよ。(c) 熱量を求めて符号を確認し、内部エネルギー増加と仕事への配分を説明せよ。 定圧条件では状態方程から体積が絶対温度に比例して増える。単原子気体の内部エネルギーは並進運動の三自由度に対応し、加えた熱の一部が膨張仕事に使われるため、熱容量は定積の場合より大きい。 解答では、導出に用いた条件を明示し、式の各項の物理的意味を区別する。単位を確認したうえで、仮定が破れる極限ではなく、問題の適用範囲内で結果の妥当性を判断する。 符号と近似の適用範囲を最後まで一貫させ、最終式を基本法則に戻して確かめる。解答: 1
  3. 問題 3仕事関数 ϕ\phi の金属に振動数 ff の単色光を照射し、hf>ϕhf>\phi として光電子が放出される。hh はプランク定数である。各光子のエネルギーは1個の電子に渡り、放出後の衝突は無視する。ee は電子電荷の大きさとする。阻止電圧 VsV_s は、最も速い電子さえ陽極に到達できなくするのに必要な逆電圧の大きさを表す。(a) 光子1個と最大エネルギー電子のエネルギー収支を書け。(b) Kmax⁡K_{\max} と VsV_s を求めよ。(c) 振動数と光強度を変えたときの依存性を予測せよ。 仕事関数は電子が金属表面から脱出するために必要な最小エネルギーであり、余剰分だけが運動エネルギーとなる。阻止電場は電子の運動を止める向きに働く。周波数は一個の光子のエネルギーを変えるが、強度は主に放出される電子数を変える。 解答では、導出に用いた条件を明示し、式の各項の物理的意味を区別する。単位を確認したうえで、仮定が破れる極限ではなく、問題の適用範囲内で結果の妥当性を判断する。 符号と近似の適用範囲を最後まで一貫させ、最終式を基本法則に戻して確かめる。解答: 1