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国際物理オリンピック · 2021年

問題

  1. 問題 1質量 m1,m2m_1,m_2 の物体を、質量のない伸びない糸で摩擦のない固定滑車に通して結び、糸は常に張っているため両物体の加速度の大きさは等しい。m1m_1 は角度 α\alpha の摩擦のない斜面上を滑り、m2m_2 は自由に垂れ下がる。重力加速度 gg は一定で、m2>m1sin⁡αm_2>m_1\sin\alpha として m2m_2 が下降する。物体の大きさと抵抗は無視する。(a) 力の図を描き、正方向を定めて各物体にニュートンの運動方程式を立てよ。(b) 加速度 aa と張力 TT を求めよ。(c) 駆動力がほぼ釣り合う極限を調べよ。 斜面に垂直な方向では加速度がないため、垂直抗力は重力の法線成分と釣り合う。糸の張力は両側で同じ大きさであり、斜面に沿う重力成分だけが m1m_1 の運動方向に寄与する。得られた式がこの力のつり合いと両立するかも確認する。 解答では、導出に用いた条件を明示し、式の各項の物理的意味を区別する。単位を確認したうえで、仮定が破れる極限ではなく、問題の適用範囲内で結果の妥当性を判断する。 符号と近似の適用範囲を最後まで一貫させ、最終式を基本法則に戻して確かめる。解答: 1
  2. 問題 2初め電荷のない容量 CC のコンデンサーを、抵抗 RR および起電力一定の理想直流電源 E\mathcal E に直列接続する。時刻 t=0t=0 にスイッチを閉じ、導線は理想的とし、電源内部抵抗と寄生効果を無視する。電源がコンデンサーを充電する向きを正電流とし、正端子側の極板の電荷を Q(t)Q(t) とする。(a) キルヒホッフの閉回路則を書き、電流と電荷の時間変化を結びつけよ。(b) Q(t)Q(t)、I(t)I(t) と時定数を求めよ。(c) スイッチ直後と十分時間が経った後の値を示し、エネルギー収支を確認せよ。 充電中は抵抗の電圧降下とコンデンサーの電圧の和が常に電源電圧になる。電荷が増えるほどコンデンサー電圧が上がり、電流は減少するので、過渡応答は単調に定常値へ近づく。抵抗でのジュール熱も考慮する。 解答では、導出に用いた条件を明示し、式の各項の物理的意味を区別する。単位を確認したうえで、仮定が破れる極限ではなく、問題の適用範囲内で結果の妥当性を判断する。 符号と近似の適用範囲を最後まで一貫させ、最終式を基本法則に戻して確かめる。解答: 1
  3. 問題 3波長 λ\lambda の単色光を幅 bb の単スリットに垂直入射する。スリットに平行なスクリーンを距離 LL に置き、L≫bL\gg b としてフラウンホーファー回折を考える。強度をスリット中心を通る法線からの小角 θ\theta で観測し、スクリーンの有限寸法など他の端効果は無視する。(a) 開口を微小部分に分け、振幅が打ち消し合う条件を述べよ。(b) 第1暗極小の角度 θ1\theta_1 を求めよ。(c) スクリーン上の変位 y1y_1 を導き、これが極大でなく暗線となる理由を説明せよ。 各点からの波は同位相で重ね合わされ、経路差による位相のずれが強度を決める。対称な開口の二つの半分を対応点どうしで組にすると、最初の完全な打ち消し条件が得られる。中央では位相差がなく明るい極大となる。 解答では、導出に用いた条件を明示し、式の各項の物理的意味を区別する。単位を確認したうえで、仮定が破れる極限ではなく、問題の適用範囲内で結果の妥当性を判断する。 符号と近似の適用範囲を最後まで一貫させ、最終式を基本法則に戻して確かめる。解答: 1