国際物理オリンピック · 1974年
問題
- 問題 1質量 の小さなそりが、水平面となす角 、長さ の直線状の滑らかな斜面の頂上で静止している。そりは質点とみなし、重力加速度の大きさを一定の とし、斜面下向きを正とする。(a) 加速度と斜面から受ける垂直抗力を求めよ。(b) 長さ を滑り終える時間と下端での速さを求めよ。(c) 重力位置エネルギーの変化から終速を検算し、質量に依存しない結果を述べよ。 この問題では、斜面に垂直な方向には物体が動かず、斜面に沿う方向では重力の成分が運動を決める。摩擦がないため力学的エネルギーは保存され、ニュートンの運動方程式とエネルギー保存の二つの方法で同じ終速度を得られる。記号 は斜面に沿った長さであり、鉛直方向の落下距離そのものではないことに注意する。 物体の運動は各区間または過程ごとに別の法則で記述し、境界での連続条件を用いて結果を接続する。ここで示した正方向と符号の規約は全ての式で共通に保つ。与えられた量以外の数値を仮定せず、答えは定義した記号で表す。最終的な式は長さ、時間、質量、温度、電荷などの単位を照合し、物理的な方向や大小関係も確かめる。解答: 1
- 問題 2電池を一定の起電力 と内部抵抗 の直列モデルで表し、純抵抗負荷 に接続する。導線抵抗と温度変化は無視する。回路電流を 、電池端子間(負荷両端)の電圧を 、負荷電力を とする。(a) を で表せ。(b) と電源内部での消費電力を求めよ。(c) を最大にする 、最大電力、およびそのときの効率を求めよ。 電池の起電力は単位電荷あたりの仕事を表し、負荷をつないで電流が流れると内部抵抗にも電圧降下が生じる。したがって端子電圧は起電力より小さく、エネルギーは負荷と内部抵抗の双方で熱になる。抵抗値を変えたとき負荷電力がどのように変化するかを調べることで、最大電力条件と効率を定量的に比較できる。 物体の運動は各区間または過程ごとに別の法則で記述し、境界での連続条件を用いて結果を接続する。ここで示した正方向と符号の規約は全ての式で共通に保つ。与えられた量以外の数値を仮定せず、答えは定義した記号で表す。最終的な式は長さ、時間、質量、温度、電荷などの単位を照合し、物理的な方向や大小関係も確かめる。解答: 1
- 問題 3高さ の小さな直立物体を、薄い凸レンズの主軸に垂直に置き、光学中心から距離 とする。焦点距離は 、 で、両側の媒質は同じである。物体距離を 、反対側にできる実像距離を とし、符号付き倍率を と定義する。(a) 像距離 を で表せ。(b) 倍率と像高を求め、像が実像か虚像か、正立か倒立かを述べよ。(c) 物体をわずかにレンズから遠ざけたとき、 の 依存性から像の移動方向を求めよ。 薄レンズ近似では、物体距離と像距離は主平面から測るものとする。ここでは物体が焦点より外側にあるので、屈折後の光線は反対側で実際に交わり、スクリーンに投影できる像をつくる。像距離を求めるだけでなく、倍率の符号と大きさを区別すれば像の向きと寸法が分かり、距離を微小に変えたときの像の動きも結像式から判断できる。 物体の運動は各区間または過程ごとに別の法則で記述し、境界での連続条件を用いて結果を接続する。ここで示した正方向と符号の規約は全ての式で共通に保つ。与えられた量以外の数値を仮定せず、答えは定義した記号で表す。最終的な式は長さ、時間、質量、温度、電荷などの単位を照合し、物理的な方向や大小関係も確かめる。解答: 1